スタートのあとは「加速」で伸びる|大阪狭山のスプリントスクールが教える30m・50mの走り方
スタートダッシュのあとの「加速」で差をつける方法を、大阪狭山のスプリントスクールが解説します。前傾の解消、歩幅とピッチの伸び、30m・50mで伸びる走り方と練習メニューをまとめました。
加速の答えは「前傾を少しずつ解く」ことにある
スタートのあとに伸びるかどうかは、前傾姿勢を少しずつ解いていけるかで決まります。
スタート直後の前傾は、前に進む力を生むために必要な姿勢です。
しかし、その前傾をいつまでも保ったままだと、歩幅が伸びず、スピードは頭打ちになります。
逆に、急に体を起こしてしまうと、地面を押す力が上に逃げて、ブレーキがかかります。
加速のコツは、10m、20mと進むにつれて、体を少しずつ起こしていくことです。
あわせて、歩幅とピッチ(足の回転)を少しずつ大きく、速くしていくことで、トップスピードへ滑らかにつながります。
この記事では、大阪狭山市のスプリントスクール大阪狭山校の指導をもとに、子どもの加速を伸ばす考え方と練習方法をまとめました。
前回の記事で扱ったスタートダッシュ(最初の3歩)の続編として、その先の走りに絞って解説します。
小学生から中学生まで、今日から試せる内容です。
読み終えたら、まずは30mを1本、体の起き上がり方を意識して走ってみてください。
小さな変化に気づくことが、加速を伸ばす第一歩になります。
この記事は、前回の「スタートダッシュで差をつける、最初の3歩」の続編です。
最初の3歩で出た勢いを、そのあとどう伸ばしていくかが今回のテーマです。
スタートがうまくいっても、加速でつまずけば、その先で追いつかれてしまいます。
逆に、スタートで少し出遅れても、加速が良ければ途中から追い上げることができます。
スタートと加速は切り離せない、ひと続きの技術です。
前回の内容とあわせて読むことで、静止した状態からトップスピードまでの全体像が見えてきます。
なぜスタートのあとで差がつくのか
50m走で「スタートは悪くないのに、途中で抜かれる」という子は少なくありません。
その原因の多くは、スタートそのものではなく、スタートのあとの加速のつなぎ方にあります。
最初の数歩は勢いよく出られても、体を起こすタイミングを間違えると、そこでスピードが止まってしまいます。
加速の区間は、レース全体の中で一番「伸びしろ」が大きい区間でもあります。
スタートは反応の要素が大きい一方で、加速は体の使い方で変えられる部分が多いからです。
つまり、加速の仕方を知っているかどうかで、30m地点、50m地点の順位は大きく変わります。
かけっこだけでなく、野球の塁間走やサッカーのスプリントでも、勝敗を分けるのはこの加速の区間です。
加速局面とは:スタートとトップスピードの間
加速局面とは、スタート直後からトップスピードに到達するまでの区間を指します。
子どもの50m走で言えば、おおよそスタートから20〜30mまでの範囲です。
この区間では、スピードは一定ではなく、1歩ごとに少しずつ上がっていきます。
大切なのは、加速は「一気に速くなる」のではなく「少しずつ速くなっていく」ものだと理解することです。
焦って最初から全開で走ろうとすると、フォームが崩れて、かえって伸びなくなります。
区間ごとに体の角度と歩幅がどう変わるかを知っておくと、練習の狙いがはっきりします。
なお、加速が終わる距離には個人差があります。
体の大きい子や筋力のある子は早めにトップスピードへ入り、小柄な子は短い距離で加速が終わる傾向があります。
また、同じ子でも、かけっこ、野球、サッカーなど、競技や場面によって加速の距離は変わります。
大切なのは、教科書どおりの距離にこだわるのではなく、その子の体の変化に合わせて見ることです。
練習では、10mごとに目印を置くと、どのあたりで体が起き上がってきたかを目で確認できます。
指導者や保護者が横から見ることで、本人には分からないフォームの変化にも気づけます。
0〜10m:まだ前傾、歩幅は小さく
スタート直後の0〜10mは、まだ体が前に傾いている区間です。
この区間の歩幅は小さく、ピッチもまだ最大ではありません。
地面を後ろへ押すように進み、重心を少し前に置いたまま走ります。
ここで無理に歩幅を広げようとすると、足が体の前に出てブレーキになります。
0〜10mでは、歩幅の大きさよりも「前に倒れ込む角度を保つ」ことが優先です。
10〜20m:体が少しずつ起き上がる
10mを過ぎると、スピードが上がるにつれて、体は自然に起き上がってきます。
この起き上がりは、自分で無理に起こすものではなく、速くなるにつれて「ついてくる」ものです。
歩幅は少しずつ広がり、足の接地も体の真下に近づいていきます。
10〜20mは、前傾からまっすぐな姿勢への「移行区間」だと考えてください。
この移行が滑らかな子ほど、後半までスピードが伸び続けます。
20〜30m:トップスピードへ近づく
20〜30mでは、姿勢はほぼまっすぐになり、歩幅とピッチが最大に近づきます。
ここからは「速く走る」というより「速さを保ちながらリラックスする」段階です。
力が入りすぎると、脚の回転が遅くなり、歩幅も縮んでしまいます。
加速の仕上げは、力むことではなく、スムーズにトップスピードへ入ることです。
加速がうまくつながると、20mを過ぎてもスピードが伸び続ける感覚が得られます。
この「まだ伸びる」という感覚こそが、加速練習で身につけたい一番の収穫です。
逆に、途中で頭打ちになる走りは、どこかでブレーキがかかっているサインです。
ブレーキの原因は、体の起こし方、足の出し方、力みのいずれかにあることがほとんどです。
原因を一つずつ確かめながら走ることで、加速は着実に改善していきます。
前傾の解消:急に起き上がらないためのコツ
加速で一番多い失敗が、スタート直後にいきなり体を起こしてしまうことです。
体を急に起こすと、地面を押す方向が後ろではなく下になり、前に進む力が弱まります。
その結果、最初の勢いが数歩で消えてしまいます。
前傾は「外す」のではなく、距離とともに「少しずつ解けていく」イメージが正解です。
目安としては、スタートから10歩、15歩かけて、徐々に背筋が伸びていく感覚です。
うまくいっているときは、自分では「まだ少し前に傾いている」と感じるくらいでちょうどよくなります。
前傾の解け具合は、練習の中で少しずつ確かめていくものです。
最初は、10mだけを前傾を保って走り、次に15m、20mと距離を伸ばしていくと、体の変化を感じ取りやすくなります。
横から見ている指導者や保護者に「何メートルくらいで体が起きたか」を教えてもらうのも有効です。
本人の感覚と、外から見た姿は、意外とずれていることが多いものです。
感覚と見た目をすり合わせる作業が、加速の上達を早めます。
焦らず、距離を刻みながら感覚を育てていきましょう。
目線と頭の位置で前傾をコントロールする
前傾の角度は、目線の向け方で大きく変わります。
スタート直後は、目線を少し下、地面の数メートル先に置くと、自然に前傾が保てます。
走りながら少しずつ目線を上げていくと、体も連動して少しずつ起き上がります。
「目線を上げる速さ」が「体を起こす速さ」の目安になります。
頭だけを先に上げてしまうと、腰が引けてしまうので注意が必要です。
頭と背中は一直線のまま、全体で少しずつ起き上がる意識を持ちましょう。
歩幅とピッチ:どちらも伸ばす考え方
スピードは「歩幅×ピッチ」で決まります。
歩幅は1歩の大きさ、ピッチは1秒間に何歩進むかという足の回転の速さです。
どちらか一方だけを伸ばそうとすると、もう一方が落ちて、結果として速くなりません。
加速では、歩幅とピッチを両方とも、少しずつ伸ばしていくことが大切です。
子どもの場合、歩幅は脚の長さの影響も受けるため、無理に広げる練習は禁物です。
体の成長とともに自然に広がる部分もあるので、今の体に合った歩幅で、ピッチとのバランスを整えることを優先します。
歩幅を伸ばすのは「蹴る」ではなく「前に進む力」
歩幅を伸ばそうとして、足を前に大きく出してしまう子がいます。
しかし、足が体の前に着くと、そのたびにブレーキがかかってしまいます。
正しい歩幅の伸ばし方は、足を前に出すのではなく、地面をしっかり捉えて体を前に送り出すことです。
歩幅は「出す」ものではなく、推進力の結果として「広がる」ものです。
接地は体の真下からやや後ろで起こり、体が前に進むことで結果的に1歩が大きくなります。
この感覚がつかめると、ブレーキのない、伸びる走りになります。
ピッチを上げる回転の作り方
ピッチを上げるには、脚を速く回す意識だけでは足りません。
大切なのは、接地の時間を短くすることです。
足が地面に長く着いていると、回転はどうしても遅くなります。
「地面に触れたらすぐ離れる」イメージで走ると、ピッチは自然に上がります。
また、腕振りを速くすると、それに連動して脚の回転も速くなります。
腕は大きく振るよりも、コンパクトに速く振ることを意識してください。
加速の区間では、腕振りのリズムがそのまま脚のリズムになります。
歩幅とピッチのバランスは、横から走りを見ることでも確認できます。
歩幅ばかり大きくて体が上下に跳ねている場合は、前に進む力が上に逃げています。
ピッチばかり速くて歩幅が極端に小さい場合は、地面を押す力が不足しています。
理想は、体が大きく上下せず、地面の近くを滑るように進んでいく走りです。
動画を撮影してスローで確認すると、接地の位置や体の角度がよく分かります。
月に1回でも撮影して比べると、加速の変化を目で追うことができます。
身長が伸びる時期には歩幅も自然に広がるため、数か月単位で見直すことが大切です。
なお、歩幅とピッチの伸び方は、その子の体の特徴によって違います。
脚が長く歩幅で稼ぐタイプもいれば、回転の速さで勝負するタイプもいます。
どちらのタイプが優れているということはありません。
大切なのは、自分のタイプを知り、その長所を伸ばしながら短所を補うことです。
他人の走りをそのまままねするのではなく、自分の体に合った加速の形を探していきましょう。
トップスピードへの入り方
加速のゴールは、トップスピードへ滑らかに入ることです。
多くの子は、速く走ろうとすればするほど体に力が入り、かえってスピードが落ちます。
トップスピードの区間では、力の強さよりも、動きの滑らかさが速さを決めます。
トップスピードに近づいたら、肩の力を抜き、呼吸を止めないことが大切です。
顔や肩に力が入っていると、腕振りが小さくなり、脚の回転も鈍ります。
「速く走る」と「力む」は別物だと、子どもに伝えてあげてください。
リラックスが速さを生む
リラックスした走りは、接地のときの反発を無駄なく使えます。
地面からの反発を受けて体が前に進む感覚は、力んでいる状態では得られません。
練習では「8割の力で、フォームを意識して走る」メニューを取り入れると効果的です。
全力で崩れたフォームを繰り返すより、少し余裕のある速さで正しい動きを身につけるほうが、結果的に速くなります。
本番で全力を出すためにも、練習では余裕のある加速を繰り返しましょう。
後半で減速を防ぐためにも、加速の入り方には意味があります。
最初に力を使い果たしてしまうと、50m走の後半ではフォームを保てなくなります。
加速を滑らかにつなげられた子は、後半に入っても姿勢が崩れにくく、失速も小さくなります。
加速は「前半の速さ」だけでなく「後半の粘り」にも関わる技術です。
特に50m走や塁間走のような短い距離では、失速をいかに小さくするかが記録を左右します。
練習のときから、ゴールまで姿勢を保つ意識を持つことが大切です。
野球の塁間に生かす加速
野球の塁間は約27メートルで、まさに加速局面そのものです。
盗塁や進塁では、トップスピードに達する前にベースへ到着することも多く、加速の良し悪しが直接結果に結びつきます。
スタートのあと、前傾を保ちながら数歩でスピードに乗れる選手は、塁間で大きな差をつけます。
塁間走では、加速しながらも次のベースや打球を確認する視野が必要です。
そのため、目線を上げすぎず、下げすぎず、体の起き上がりに合わせて視野を広げていく練習が役立ちます。
BUENA VISTAでは、堺市立津久野中学校への外部指導や、堺泉北リトルシニア、大阪狭山ウィードへの指導でも、走りの加速を大切なテーマとして扱っています。
野球のための走りは、陸上の走り方の基本があってこそ伸びるものです。
塁間での加速には、減速の場面との切り替えも関わってきます。
たとえば、進塁を狙いながらも、打球の行方によっては元の塁へ戻らなければならない場面があります。
そういう場面で素早く切り替えられる選手は、加速だけでなく、止まる、向きを変えるといった動きの基礎もしっかりしています。
加速の練習を通じて地面を押す感覚を身につけることは、切り返しの速さにも良い影響を与えます。
走る、止まる、切り返すは、すべて「地面をどう捉えるか」という同じ土台の上にあります。
だからこそ、塁間の走りに悩む選手ほど、走りの基本に立ち返ることが近道になります。
サッカーなど他競技への応用
サッカーでは、ボールへの寄せや裏への抜け出しなど、短い距離の加速が繰り返し求められます。
最初の一歩の出遅れはスタートの問題ですが、相手を引き離せるかどうかは加速の問題です。
バスケットボールやラグビーなど、多くの球技でも、加速の質がプレーの質を左右します。
加速の基本は競技が変わっても共通で、「前傾を少しずつ解き、歩幅とピッチを伸ばす」ことに尽きます。
専門競技の練習だけでは走り方そのものを見直す機会は少ないため、走りに特化した練習を取り入れる価値があります。
速く走れることは、どの競技でも大きな自信につながります。
塁間走を速くする練習として、ベースランニングの中に加速の意識を取り入れる方法があります。
一塁への駆け抜けでは、ベースの手前で減速しないよう、加速したまま通過する練習を繰り返します。
二塁への進塁や盗塁では、スタートのあと数歩でどれだけスピードに乗れるかが勝負です。
野球の走塁は、加速の技術がそのままプレーの結果に表れる場面です。
走り方の基本を身につけた選手ほど、チャンスを広げ、ピンチを防ぐ走りができるようになります。
また、加速の練習は下肢の使い方を見直す機会にもなり、けがの予防にもつながります。
陸上の短距離走でも、加速の考え方はまったく同じです。
100m走の勝負が30mまでの加速で大きく左右されることは、よく知られています。
球技の選手が陸上の走り方を学ぶ意味は、この共通の土台を身につけられることにあります。
逆に、陸上に取り組む子どもにとっても、加速の理解は記録向上の鍵です。
競技の枠を越えて「速く走る力」を育てることが、子どもの運動能力の底上げにつながります。
BUENA VISTAがスプリントスクールという形で走りに特化した指導を行っているのは、そのためです。
年齢別の注意点:小学生の加速練習
小学生の加速練習では、難しい理屈よりも、体の感覚を育てることを優先します。
「前に倒れたまま走る」「少しずつ起き上がる」といった感覚を、遊びや競争の中で自然に身につけるのが一番です。
骨や関節が成長途中にあるため、強い負荷や長時間の反復練習は避けます。
小学生は、短い距離を楽しく、回数少なく走ることが基本です。
また、この時期は速い子と遅い子の差が、体の成長の早さに左右されることも多い時期です。
今の順位だけで判断せず、正しい体の使い方を身につけることを目標にしてください。
小学生の練習では、鬼ごっこや追いかけっこのような遊びも立派な加速練習になります。
遊びの中では、子どもは自然に前へ進もうとし、体の使い方も無理のない形になります。
保護者の見守り方としては、順位やタイムよりも「前より伸びるようになった」という変化に目を向けてあげてください。
「速くなったね」よりも「走り方が変わったね」という声かけが、子どもの意欲を育てます。
うまくいかなかった点を細かく指摘するより、できたことを一つ認めるほうが、次への挑戦につながります。
楽しく走る経験の積み重ねが、長く競技を続ける土台になります。
年齢別の注意点:中学生の加速練習
中学生になると、体が大きくなり、筋力もついてくるため、加速の理屈を理解して練習できるようになります。
前傾の角度、接地の位置、腕振りのリズムなど、一つひとつを意識して修正していくことが可能です。
一方で、成長期は体が硬くなりやすく、けがのリスクも高まる時期です。
ストレッチや体幹の取り組みとあわせて、無理のない範囲で加速練習を行うことが大切です。
中学生は「理屈を理解して、自分の走りを自分で直せる」段階を目指します。
記録を測って変化を確認すると、練習の意味が実感でき、継続の意欲にもつながります。
自分の走りを客観的に見る習慣も、中学生には大切です。
スマートフォンで横から撮影し、体の角度や足の接地をスロー再生で確認するだけでも、多くの気づきが得られます。
気づいた課題は一度に全部直そうとせず、一つに絞って数週間取り組むのが効果的です。
また、加速を支える体づくりとして、体幹の安定と股関節まわりの柔軟性も欠かせません。
速く走るための体の土台づくりと、走り方の技術練習は、両輪で進めることが大切です。
体の成長が著しい時期だからこそ、記録と映像で変化を追いながら、焦らず積み上げていきましょう。
家でできる加速の練習
家でも、加速につながる体の使い方は練習できます。
壁を使った練習は、前傾の角度と地面を押す感覚を安全に確認できるためおすすめです。
壁に両手をついて体を傾け、その場で脚を入れ替える動きを繰り返すと、加速の姿勢と脚の回転を同時に意識できます。
その場でのもも上げは、ピッチの速さと腕振りの連動を育てます。
家での練習は、1回5分程度で十分です。
大切なのは、長時間やることではなく、正しい姿勢を意識して短く繰り返すことです。
周りに物がない安全な場所で、滑らないように気をつけて行ってください。
家でできる練習メニューを、もう少し具体的に紹介します。
一つ目は、壁押しドリルです。
壁に向かって立ち、両手をついて体を斜めに傾け、片脚ずつ交互に素早く入れ替えます。
二つ目は、その場もも上げです。
腕振りと脚の動きをそろえ、短い時間でリズムよく繰り返します。
三つ目は、片脚で立つバランス練習です。
体の軸がぶれない感覚は、走っているときの姿勢の安定につながります。
どのメニューも、姿勢が崩れたら一度止めて、整えてから再開することが大切です。
鏡のある場所では、自分の姿勢を見ながら行うと効果が高まります。
グラウンドでできる加速練習メニュー
グラウンドでは、距離を分けた加速練習が効果的です。
10m、20m、30mと距離を少しずつ伸ばしながら、前傾がどう変化するかを確認します。
最初は8割程度の力でフォームを意識し、慣れてきたら少しずつ強度を上げます。
坂道を使った練習も、加速の姿勢を作るのに向いています。
緩やかな上り坂では、自然に前傾が保たれ、地面を押す感覚がつかみやすくなります。
練習メニューは「短い距離・少ない本数・しっかり休む」が基本です。
疲れた状態で本数を重ねると、崩れたフォームが身についてしまうため注意してください。
グラウンド練習では、マーカーを使った距離の目安づけも有効です。
10m、20m、30mの地点にマーカーを置き、体が起き上がるタイミングと歩幅の変化を目で追えるようにします。
友達や兄弟と並んで走る競争形式は、意欲を引き出す一方で、フォームが崩れやすくなる場面でもあります。
競争は最後の仕上げに少しだけ取り入れ、基本は1人ずつフォームを確認しながら走る形がおすすめです。
安全面では、走る方向の先に人や物がないことを必ず確認してください。
加速の練習はスピードが出るため、周囲への注意が何より大切です。
ウォームアップで体を温め、ストレッチで関節の動きをほぐしてから始めることも欠かせません。
練習を続けるうえで、休養の取り方も大切な要素です。
加速のような速い動きの練習は、体への負担が小さくありません。
本数の合間には十分な休憩を取り、週の練習でも速い動きの日と軽い日を分けることが望ましいです。
上手になる子ほど、休むことも練習のうちだと理解しています。
疲れが残っている日は距離を短くする、体調が悪い日は思い切って休む、といった判断も含めて、長く続ける工夫をしていきましょう。
よくある間違いと、その直し方
加速でよくある間違いの一つ目は、スタート直後にすぐ体を起こしてしまうことです。
直し方は、目線を低く保つ距離を少し長くすることです。
二つ目は、歩幅を広げようとして足を前に出しすぎることです。
直し方は、接地を体の真下に意識し、地面を後ろへ押す感覚を優先することです。
三つ目は、腕を大きく振りすぎて、脚の回転が遅れることです。
直し方は、腕振りをコンパクトにして、リズムを速くすることです。
間違いの多くは「速く走りたい」という意識が強すぎることが原因です。
落ち着いて体の使い方を確認しながら走ることが、結果的には一番の近道になります。
四つ目の間違いは、加速の途中で顔を上げて周りを見てしまうことです。
周りが気になる気持ちは分かりますが、頭の位置が変わると体の角度も崩れてしまいます。
直し方は、ゴールまで目線の動きを体の起き上がりに任せ、視線を安定させることです。
五つ目は、練習で毎回全力で走ってしまうことです。
全力の走りはフォーム確認には向かず、疲労もたまります。
8割の力で正しいフォームを繰り返すことが、結果として全力を速くします。
間違いに気づいたら、一つずつ、ゆっくり直していくことが大切です。
30m・50mの測り方と記録の目安
加速の上達を確認するには、30mと50mのタイムを定期的に測ることが有効です。
30mのタイムは、加速の良し悪しを映しやすい距離です。
50mのタイムと比べることで、スタートから加速、トップスピードのどこに課題があるかが見えてきます。
たとえば、30mは速いのに50mが伸びない場合は、トップスピードや後半の維持に課題があるかもしれません。
逆に、50mに対して30mが遅い場合は、スタートから加速のつなぎを見直す余地があります。
記録は、同じ条件で測り続けることが何より大切です。
場所、靴、測り方をそろえて記録していくと、小さな成長にも気づけるようになります。
数値の良し悪しに一喜一憂せず、変化の方向を見る材料として使ってください。
可能であれば、30mと50mを同じ日に測ると、区間ごとの比較がしやすくなります。
記録の付け方にも、ちょっとしたコツがあります。
日付、場所、タイムに加えて、その日の体調や意識したポイントを一言添えておくと、あとで変化の理由を振り返れます。
目標は、友達との比較ではなく、過去の自分の記録との比較で立てることが大切です。
たとえば「30mで0.1秒速くなる」といった小さな目標は、達成感も得られやすく、練習の意欲につながります。
記録は、子どもの成長を見える形で残せる、保護者にとっても貴重な資料です。
スプリントスクール大阪狭山校の練習でも、記録を通じて一人ひとりの変化を確認しながら指導しています。
大阪狭山・堺で加速を学ぶなら:BUENA VISTAスプリントスクール大阪狭山校
BUENA VISTAのスプリントスクール大阪狭山校では、正しいフォーム、スタートダッシュ、加速力と持久力のバランスを指導の軸にしています。
ストレッチや体幹の取り組みによるけが予防もあわせて行い、長く競技を続けられる体づくりを目指します。
スプリントスクール大阪狭山校の開校日は、第1・第3・第5火曜日です。
開校日が祝日に重なる場合は、第2火曜日に振替となります。
2026年12月からは、毎週火曜日の開校を予定しています。
現在は1クラス制で、19時から20時に練習を行っています。
参加者が10人以上になった段階で、2クラスに分かれる予定です。
将来的には、18時から19時のエンジョイクラス(小学1年生から6年生推奨、月謝5,000円・税込)と、19時15分から20時15分のアスリートクラス(小学4年生から中学3年生推奨、月謝7,500円・税込)の2クラス制を計画していますが、現時点ではまだクラスは分かれていません。
また、来年度4月には富田林校を開校したいと考えていますが、こちらも計画段階であり、確定したものではありません。
入会の流れは、まず公式LINEまたは電話でご連絡いただき、月謝・練習日・練習場所の案内を受けて、無料体験練習に参加し、その後に入会となります。
お電話は070-2224-6391までお願いします。
大阪狭山や堺の周辺で、子どもの走りを伸ばしたいとお考えの方は、まずは無料体験練習からお試しください。
よくある質問(FAQ)
Q.スタートダッシュと加速は、何が違うのですか。
A.スタートダッシュは、静止した状態から動き出す最初の数歩のことです。
加速は、そのあとトップスピードに到達するまでの、スピードが上がっていく区間の走り方を指します。
どちらも大切ですが、課題が起きやすいのは加速のつなぎの部分です。
Q.前傾はどのくらいまで保てばいいですか。
A.角度を数値で決めるよりも、距離とともに少しずつ解けていく感覚が大切です。
目安として、スタートから10歩、15歩かけて徐々に体が起き上がっていくイメージを持ってください。
急に起こすことだけは避けましょう。
Q.歩幅を広げる練習をさせたほうがいいですか。
A.足を前に出して歩幅を広げる練習は、ブレーキになるためおすすめしません。
歩幅は、地面を押す力を高めることで結果的に広がっていくものです。
まずは接地の位置と地面を押す感覚を身につけることを優先してください。
Q.加速の練習は、週に何回くらいがいいですか。
A.フォームを意識した加速練習は、週に1〜2回、短い距離で十分です。
大切なのは回数よりも、1本ごとにしっかり休み、正しいフォームで走ることです。
疲れた状態での反復は避けてください。
Q.野球やサッカーをしている子にも効果はありますか。
A.はい、あります。
野球の塁間やサッカーの短いスプリントは、まさに加速の力が問われる場面です。
走りの基本が身につくと、専門競技のパフォーマンスにもつながります。
Q.加速の練習でけがをしないか心配です。
A.正しいウォームアップと、無理のない本数を守れば、リスクは大きく下げられます。
BUENA VISTAでは、ストレッチや体幹の取り組みによるけが予防も指導の軸の一つにしています。
痛みがあるときは無理をせず、練習を休む判断も大切です。
まとめ:加速が伸びれば、30m・50mが変わる
スタートのあとの加速は、練習で一番変えやすい部分の一つです。
前傾を少しずつ解き、歩幅とピッチを少しずつ伸ばすことが、加速の基本です。
体を急に起こさないこと、足を前に出して歩幅を稼がないこと、力まずトップスピードへ入ることを意識してください。
30mと50mの記録を定期的に測れば、自分の変化にも気づけます。
大阪狭山のスプリントスクール大阪狭山校では、スタートから加速、トップスピードまでを一貫して指導しています。
加速は、才能だけで決まるものではありません。
体の使い方を知り、正しい順序で練習すれば、誰でも今より伸びる余地があります。
特に成長期の子どもは、体の変化とともに走りも大きく変わっていく時期です。
今の記録に一喜一憂せず、正しい動きを積み重ねることが、将来の伸びにつながります。
まずは今日紹介した中から、一つだけ意識して走ってみてください。
一つ変えるだけでも、30m、50mの景色は変わってきます。
最初の3歩の次は、加速で差をつけましょう。
BUENA VISTA
住所:〒585-0004 大阪府南河内郡河南町大字山城 257-2